アートセレクション

ARTIST

アーティスト紹介

長谷川 愛 Ai Hasegawa

映像・インスタレーション
展示会場

仰徳記念館奥の講堂

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PROFILE

アーティスト、デザイナー、東京大学 特任研究員。掛川市出身。

バイオアートやスペキュラティブ・デザイン、デザイン・フィクション等の手法によって、テクノロジーと人がかかわる問題にコンセプトを置いた作品が多い。岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー(通称 IAMAS)にてメディアアートとアニメーションを勉強した後ロンドンへ。数年間Haque Design+ Researchで公共スペースでのインタラクティブアート等の研究開発に関わる。

2012年英国Royal College of Art, Design Interactions にてMA修士取得。2014年から2016年秋までMIT Media Lab,Design Fiction Groupにて研究員、2016年MS修士取得。2017年4月から東京大学 特任研究員。(Im)possible Baby, Case 01: Asako & Morigaが第19回文化庁メディア芸術祭アート部門にて優秀賞受賞。森美術館、アルスエレクトロニカ等、国内外で展示を行う。

ART WORKS

「(不)可能な子供」2015年

映像、ダイアグラム、写真

実在する同性カップルの一部の遺伝情報から出来うる子供の姿、性格等を予測し「家族写真」を制作した。現在ではまだ”不可能”な子供だが、遺伝子データ上での子供の推測ならば同性間でも出来る。ウェブの簡易版シミュレーター(β版)では、カップルの23andmeの遺伝データをアップロードすると、ランダムに出来うる組み合わせの子供のシミュレーションが病気のなり易さや外見、性格に関する情報等が文章で出てくる。

2004年の二母性マウス「かぐや」の誕生から10年以上経ち今年、女性から精子を、男性から卵子をつくれるのではないかと予想される内容のiPS細胞関連の研究論文が発表された。もはや同性間での子供の誕生が夢物語では無くなろうとしている。しかし技術的には可能でも倫理的に許されるのか、という議論を通過しなければ実現は難しい。一体誰がどの様に、その是非を決定するのだろうか?一部の医者や科学者か、それとも私達にその自由はあるのか。このプロジェクトは生命倫理と科学技術に対する決定を多くの人に解放する装置として、アートはどの様に関ることが出来るのか模索する試みでもある。

この子供達の”存在”に対してあなたは何を思うのだろうか?その議論の行方により、今は impossible baby だが、近い未来 i’m possible baby になるかもしれない。

「私はイルカを産みたい…」2011-2013年

映像、立体、ダイアグラム、写真

人間は遺伝子を次世代に渡す方法として子供たちを育てるように遺伝的に仕向けられていますが、人口過剰と緊張した地球環境のために最適な状況で子供を育てることはより難しくなっています。

このプロジェクトは、潜在的食物不足とほぼ70億人の人口の中、これ以上人間を増やすのではなく、絶滅の危機にある種(例えばサメ、マグロ、イルカ等)を代理出産することを提案しています。

子供を産みたいという欲求と美味しいものが食べたいという欲求を満たす為に、食べ物として動物を出産してみてはどうか?という議論を提示し、そして如何に可能にするかという方法も示します。

私達は人間の母親が胎内で育てた動物を普通に食べ物として消費することができるでしょうか?母親の愛情がしみ込んだからという理由で食物の価値観は変わるのでしょうか?

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